ひかり社会保険労務士法人

お問い合わせ

社労士ブログ

夏の繁忙期を終えて

2017年7月14日 金曜日

うだるような暑さが続いていますが、梅雨明けはまだ先のようですね。

京都は祇園祭ムードが高まっていて、あちらこちらから御囃子が聞こえます。

 

さて、7/10(月)は、労働保険の年度更新と月額算定基礎届の提出期限でした。

2大イベントの1つが終わったことになります。(もう1つは年末調整ですね)

ご担当の皆様、大変お疲れ様でした。

 

当法人も多くの事業所様の届出をさせていただくため、所内で何度も進捗を確認し合いながら進めていきましたが、本当にバタバタとした繁忙期でした。

 

実は今年、算定基礎届のリーダー(この呼び名を口にするのも憚られますが)を務めさせていただきました。

進捗管理表で資料の揃い具合を見ながら、業務の進捗状況を確認していくという役目です。算定3年目ですので、過去2回の経験をいかして頑張ろう!と意気込んで挑みましたが、結果、先輩方のアドバイスに終始助けられて終わりました。

不甲斐ない結果のようですが、でもこの業務はやはり、チームワークがものを言うなと実感したのが正直な感想です。日々は背中合わせに仕事をしていますが、この時期は、同じ画面を見て話す時間も少し多かったような・・・。

 

来年、別の誰かがリーダーを担当した時に、今年私が助けてもらったことを、そっくりそのまま行動に移せるようになりたいと思います。

 

ひとまず、明日からの3連休でリフレッシュしたいです!

祇園祭に繰り出す方もいらっしゃるかもしれませんね、熱中症にはどうぞご注意ください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

アルバイトの労働条件確認キャンペーンが実施中です

2017年6月23日 金曜日

6月も後半に入り、雨の日が増えるとともに本格的な夏の気配も近づいてまいりました。

暑かったり雨だったりの快適とは言い難い季節ではありますが、学生の方であれば、これから試験を経ての楽しい夏休みの計画を考え始める頃でもあるかもしれませんね。

 

さて、この時期、厚生労働省による「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャンペーンが全国で実施されています。(41日から731日まで)

 

違法な罰金制度を学生アルバイトに課していた等の事件が社会的に問題視されたことを受けて、多くの学生がアルバイトを始める今の時期、労働基準法の決まりをリーフレットやポスターで分かりやすく広報するとともに、都道府県労働局及び労働基準監督署に設置されている総合労働相談コーナーに「若者相談コーナー」を設置し、学生からの相談に重点的に対応するなどの取り組みを行っています。

 

重点事項として広報されているのは以下の点です。

 

    労働契約締結の際の学生アルバイトに対する労働条件の明示

・・・アルバイトを雇う時も、雇用契約書などにより、勤務時間や休日休憩、給与、昇給などの労働条件の明示が必要です。

   

    学業とアルバイトが両立できるような勤務時間のシフトの適切な設定

・・・事業所は学生アルバイトに対して、学業とアルバイトを適切な形で両立できる環境を整えるよう配慮する必要があります。学校の試験期間中などに、業務の都合で過度にシフトを入れることなどがあってはいけません。

 

    学生アルバイトの労働時間の適正な把握

・・・アルバイトについても、労働日ごとの始業、終業時刻を確認し、適正に記録する必要があります。また、残業手当の支払いも必要です。

 

    学生アルバイトへの商品の強制的な購入の抑止とその代金の賃金からの控除の禁止

  ・・・アルバイトが希望していないのに商品を強制的に購入させることはできません。

アルバイト本人が希望して商品を購入した場合でも、労使協定無しに賃金から一方的に商品代金を差し引くことはできません。

 

    学生アルバイトの労働契約の不履行等に対して、あらかじめ罰金額を定めることや

労働基準法に違反する減給制裁の禁止

・・・遅刻や欠勤などの労働契約の不履行や不法行為に対して、あらかじめ損害賠償額を定めることはできません。就業規則に基づいて賃金の一部を減額する場合であっても、 無制限に減給することはできません。(1回の減給額は平均賃金の1日分の半額以下。複数回にわたって規律違反をしたとしても、減給の総額が一賃金支払期における金額の10分の1以下。)

 

 

現代はSNSの発達もあり、違法な労務管理の実態が瞬く間に拡散されてしまうということも起こりえます。

その結果当該の企業によっては求人が難しくなる、企業のイメージ低下につながるといった問題が生じることも考えられます。

そのようなリスクの回避のためにも、アルバイトに限らず今一度現在の労務管理の在り方をご確認いただき、雇用の際の注意点を整理していただければと思います。

何か気になられることがありましたら、どうぞ当法人にもお気軽にお問い合わせください。

 

 

以下のリーフレットもご覧ください。

「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャンペーン中です!!

 

「学生アルバイトの労働条件に関する自主点検表」も公開されていますのでご参考になさって下さい。

学生アルバイトの労働条件に関する自主点検表

 

 

算定基礎届

2017年6月6日 火曜日

九州は早くも梅雨入りとなったそうです。

京都はここ数日過ごしやすい日が続いているのですが、関西の梅雨入りも近いですね。

一方で、夏に向かって気温も上がりますので熱中症などにお気をつけ下さい。

 

そして、6月は厚生労働省管轄の手続きや報告が集中する季節でもあります。

社会保険の『算定基礎届』、労働保険の『年度更新』、

派遣元事業主を対象とする『労働者派遣事業報告』、

従業員50人以上の事業所が対象となる『障害者雇用状況報告』、

『障害者雇用状況報告』と同じくハローワークへ届出る『高齢者雇用報告』、、、

 

どれも提出期間が短くなっておりますので、対象の事業所様はくれぐれもご注意ください。

 

さて今回は題名の通り、社会保険の『算定基礎届』についてお伝え致します。

 

『算定基礎届』は4月から6月に被保険者に対して支給された報酬を日本年金機構等に届け出るものです。

届出た金額は、その年の9月から翌年8月までの標準報酬月額を決める「定時決定」に用いられ、この標準報酬月額によって9月からの社会保険料に反映される事となります。

 

【対象者】

「定時決定」の対象者は「71日現に使用されている被保険者」です。

 

ただし、下記に該当する方は対象外となります。

61日から71日までに被保険者の資格を取得した方

7月から9月までのいずれかの月から標準報酬月額を改定※され又は改定される予定の方(※随時改定、育児休業等終了時改定、産前産後休業終了時改定)

 

②についてはご注意頂きたい点がございます。

それは「定時決定」の対象ではないが、「算定基礎届」の提出は必要であるという点です。

②に該当する方の場合は、算定基礎届をご提出頂いた上で、随時改定等のお手続きも行って頂く必要がございます。

 

 

【定時決定の対象となる報酬】

「定時決定」は4月から6月に支給された報酬が対象となりますが、

その内、報酬支払の基礎となった日数が17日以上の月のみ対象となります。

一般被保険者の方は17日未満の月については対象となりませんのでご注意下さい。

ただし、短時間労働者の方は17日ではなく11日とされておりますので、こちらも注意が必要です。

 

 

【算定基礎届の提出期限】

算定基礎届の提出期限は710日となっております。

6月支給給与の確定後となりますので、時間的余裕のない事業所様が多いのではないかと思います。

冒頭にて記しておりました通り、他のお手続きや報告もございますのでご注意下さい。

 

 

 

 

当法人も多忙な時期にさしかかっておりますが、全てのお手続きを無事に終えられるよう一致団結して業務に取り組んでおります。

私自身も初めての業務が続きますが、気を引き締めて一つ一つの業務に取り掛かかりたいと思います。

 

今回も最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

 

住民税の特別徴収

2017年5月26日 金曜日

こんにちは。

最近さわやかな天気が続いていますね。

当法人のすぐ近くには京都御所があり、この季節は昼休みにベンチで休んでいるサラリーマンを見かけることもあります。

 

さて6月より、住民税の新年度の徴収が始まります。

給与から住民税を控除し、事業主が従業員に代わって納付する制度を「特別徴収」といい、

個人が納付するのを「普通徴収」といいます。

 

平成29年から、各市区町村が特別徴収の徹底をよびかけているのをご存知でしょうか。

普通徴収より確実に税収を上げ、滞納を防ぐため・・・とは思いますが、先日、少し驚かされたことがありました。

 それはとある市区町村から、1月末に提出した給与支払報告書で「普通徴収」と指定した従業員について、事前の連絡なしに特別徴収に変更され、税額通知書が事業所に届いた というものです。

役所に問い合わせたところ「皆さまに特別徴収のご協力をお願いしております」と、にこやかな声で返答が。

なぜ普通徴収を希望するのか?という問い合わせの電話は何件かあります。

でも、まさかここまで強硬策を取られるとは・・・と正直驚きました。

 もちろん、税金はちゃんと納めなくてはなりませんし、毎月の給料から控除できれば納め忘れが無いという点では、特別徴収を徹底する方針は分かります。

ただ、色々な従業員が存在するのも事実です。

 

 給与が毎月支給されない

 支給されても、額が少なく控除できない

 他の給与から控除されている

 退職したため控除できない

 

このような場合は、特別徴収が出来ないため普通徴収となります。

役所には、もう少し配慮ある対応をしてほしかったなと思いました。

 

特別徴収は今後も強化され、京都市は平成30年度には原則、すべての事業者を「特別徴収義務者」に指定するそうです。つまり、今回のようなことが来年は京都市でも起こりうるのですね。

 特別徴収の税額通知書が届いているのに、面倒だからと納付せずに放置してしまうと、地方税法による罰則(10年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金)を受けることになります。

 従業員が10人未満の事業所は、申請し承認を受ければ、納付の特例といって、納付回数を年2回に減らすこともできますので、該当する事業所は検討されてみてはいかがでしょうか。

※所得税の納付特例とは納付期日が違いますので、ご注意ください。

義務化2年目のストレスチェック

2017年5月19日 金曜日

ゴールデンウィークが明けて早くも2週間が経とうとしていますね。
連休の影響で5月は稼働日が少なく、忙しい思いをされている方も多いのではないでしょうか。
5月といえば話題に上るのが、2つ前の記事でも触れておりました五月病。
五月病に限らず、メンタルヘルスの不調は様々な要因で誰にでも起こり得ます。
仕事内容に関することや成績、人間関係等々、職場でのストレス要因は色々と考えられます。
日々高いストレスにさらされ続けていれば、いつしか不安から鬱になり、休職や退職に至るケースもあるかもしれません。

 

そうしたメンタルヘルス不調によるリスクを未然に防ぐための施策として、平成27年12月より労働者が常時50人以上いる事業所でのストレスチェックが義務化されました。
毎年1回、すべての労働者※に対してこの検査を実施し、実施状況は労働基準監督署に所定の様式で報告しなければなりません。
(※ただし、契約期間が1年未満の労働者や労働時間が通常の労働者の4分の3未満の短時間労働者は義務の対象外)
ストレスチェックを行わなかった場合の罰則規定はありませんが、この報告を行わなかったり虚偽の報告をした場合には、50万円以下の罰金に処せらることがあります。

 

50人未満の事業所については今のところ努力義務となっていますが、実施して以下の要件を満たせば費用の助成を受けることができます。

① 労働保険の適用事業所であること。

② 常時使用する従業員が派遣労働者を含めて50人未満であること。

③ ストレスチェックの実施者が決まっていること。

④ 事業者が産業医資格を持った医師と契約し、ストレスチェックに係る産業医活動の全部または一部を行わせること。

⑤ ストレスチェックの実施及び面接指導を行うものは、自社の使用者、労働者以外の者であること。

 

 

助成される費用については以下の通りです。

① ストレスチェックの実施・・・1従業員につき500円

② ストレスチェックに係る産業医活動・・・1事業場あたり産業医1回の活動につき21,500円(上限3回)
※500円と21,500円はそれぞれの上限額。(実費額が下回る場合は実費額が支給されます。)

 

なお、昨年とは助成金について以下の点が変更されています。

①小規模事業場登録届出が無くなりました。

②実施対象期間が1年度単位となりました。

③申請期間が4月15日から翌年度6月30日までとなりました。

④助成金の対象となる産業医活動が
 ・  ストレスチェック実施後に面接指導を実施すること
 ・  面接指導の結果について、事業主に意見陳述をすること
  の2点のみとなりました。

 

事前に申請が必要だった小規模事業場登録届が無くなり申請期間が延びるなど、
昨年に比べて若干緩和された内容となっているかと思います。

 

義務化一年目となった昨年は、従業員にとってはストレスチェックは義務ではないため受検拒否をするなど、実施したものの受検率が低くなるケースもあったようです。
また、受検して「高ストレス者」と判定された労働者に対する医師の面接指導を労働者の申し出により実施することが義務付けられていますが、実際に面接指導を申し出る労働者が少ないなど、結果を対策につなげていくという点でも課題を残しました。

 

ストレスチェックはそれ自体が目的ではなく、労働者がメンタルヘルス不調になることを防止し、また不調にならないための職場環境づくりに役立てていくための制度です。
義務となっている事業所様はもちろんですが、50人未満の事業所様も助成金など利用し、制度を活用されてみてはいかがでしょうか。

 

 

●厚生労働省のこちらのページもご参考になさって下さい。↓
ストレスチェック等の職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策等

 

●助成金に関してはこちら。↓
「ストレスチェック」実施促進のための助成金の手引(平成29年度)